英会話大名

福岡市中央区大名にある英会話教室、ランゲージスクール

TEL.070-6593-0650

福岡県福岡市中央区大名 英会話大名は英会話西新と統合しました

ブログ
英会話ブログ|サイト管理人(英会話大名福岡)のブログです。

ブログ一覧

IELTSライティングとTOEFLライティングの違い

IELTSライティングとTOEFLライティングの違い

学校の授業で英語のライティングの練習をすることはあまりないので、外国に留学する際にIELTSやTOEFLを受験する場合、受験者にとってはライティングの準備に苦労することがあり、「IELTSとTOEFLのライティングとの違いは」という疑問が関心事になることがあります。

IELTSでもTOEFLでもライティングのタスクは2つありますが、2つ目のタスクはIELTSとTOEFLとの間に本質的な違いはあまりないように思います。ある命題が与えられ、あなたはこれについてどう思うか意見を述べなさいというのが典型的なつまるところの出題で、受験者はIELTSの場合は手書きで、TOEFLの場合はパソコンへのタイプで自分の意見についてエッセイを書きます。好ましい段落構成などもIELTSとTOEFLでほぼ共通といっていいでしょう。タスク2のライティングのテンプレートについては他のページですでに記述したのでそちらの記事をご覧ください。 ⇒ アイエルツのライティング記事

タスク1はアイエルツとトーフルとの間で傾向がまったく異なり、IELTSではグラフの説明や地図、器具の描写などを求めることが多いのに対して、TOEFLではインテグレーティッド・ライティングと称して短いリーディングを読み、それに関連した講義を聞き(リーディングの内容に異論を唱えるパターンが多いです)、この講義の内容をリーディングの主張と対比しながら要約させるという形の作文になっています。

TOEFLのインテグレーティッド・ライティングで効果的な作文をするには、リーディングマテリアルを素早く読んで(リーディング)、次に音声の講義を聞き取って内容を把握して(リスニング)メモを取り、最後にこれらをまとめて効果的な作文をする(ライティング)という複雑なプロセスが要求される総合問題となっていて、かなり複合的な英語力が要求されます。

外国人にとって英語を聞き取るのだけでも大変なのに、備忘のためのメモを取っておくのは至難の業です。メモは英語で取るべきか日本語でとるべきかという悩みが起こりますが、頭の中で日本語に訳することに注意がとられてその後の聞き取りを逃してしまうなどの不利を考慮すると、できれば聞いたままの英語で筆記しておいたほうが得策のように思います。しかし、聞いた英語のつづりを悩んでいるうちにやっぱりその後の聞き取りを逃してしまう。。。

このようなジレンマを解消する大きな手立てとしては、文書で書かれている論点をまずはメモしておくということがひとつの方策としてあります。リーディングで展開されている主張(メインポイント、MP)と各論点(サポーティングアーギュメント又はサポーティングリーズンズ、SR)を英語できっちりとメモしておきます。講義ではこの各論点それぞれについて異論又は疑問を投げかける意見が展開されますから、講義の中で展開される議論をリーディングのメモの上に対比する形でそれぞれの論点を比較的手早く挿入することが可能になります。ライティング作成作業に備えて、メモにはできる限り各論点の「キーワード」を記録しておきましょう。

インテグレーティッド・ライティングの文書パッセージを3分以内に内容を把握し、詳細なメモを書き落とすにはある程度のリーディングスピードが求められます。リーディングスピードは、TOEFLに限らずすべての英語の読み物において最低200ワード(1分当たり)が必要と考えています。これより遅いスピードでは英検でもTOEIC、TEAP、IELTS、TOEFL、どの英語の試験であっても、あらゆる面から支障があります。TOEFLのインテグレーティッド・ライティングにおいては3分以内でパッセージを2度読んでメモを取る必要がありますから、200ワードのスピードが効果的に作業できるためのミニマムです。

なお、ライティングの評価には文章と語彙の多様性が重要なファクターのひとつですから、同じアイデアを述べる場合も同意語あるいは異なる構文を用いるなどして言いかえをしてリピティションを避けるということはタスク2のライティングと同様です。これはIELTSとTOEFLどちらにも共通です。

英会話大名
※英会話大名ではIELTSの対策クラス、TOEFLの対策クラスを提供しています。クラスは基本的に完全マンツーマンのプライベートクラスですが、IELTSはグループクラスも設定予定です。
IELTS対策クラス
IELTSグループクラス
TOEFL対策クラス

英会話と英語との境界はすでに消滅

英会話教室と英語教室とは似て非なるものというのはすでに昔の話です。

英語はお勉強で英会話教室は外人の人とおしゃれな会話をするためのお習い事、というイメージがありました。英会話は学校の英語とは関係がないものという区別感です。

ところが、もうその垣根はありません。イメージだけが残ったガラパゴス的神話です。

もともと、英語を含む言語はオラルとライティング双方が不可分に使用されまたその能力も並行して育ちます。

英語を読んだり書いたり話したり聞いたりするには、英語を読んだり書いたり話したり聞いたりして練習をしなければできるようにはなりません。オラルの英語を聞くことと書面の英語を読むことにはそれほどの違いはなく、書面の英語を書くこととオラルの英語を話すこととの間にはそれほどの本質的な違いはありません。英語を聞ければ読めるし、話せれば書けるということです。

英語の本を読めなければ会話もできません。会話ができなければ英語の本も読めません。英会話大名に通う方は会話が目的の方も英語の本を読みますし、資格試験合格が目的の方もオラルの英語でコミュニケートしています。

学校の英語もすでにリーディングの能力だけでスコアがだせる時代は終わっています。
リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの英語4技能を駆使して学ぶのが一番効率的。

英語4技能を伸ばす英会話教室・英語教室、マイヤー英会話です。

英検対策・IELTS対策・TOEFL対策・TEAP対策・大学受験(英語)・一般英会話
マイヤー英会話:福岡市内平尾・西新・大名・姪浜

国際バカロレア(IB)

身近になる国際バカロレア(IB)

当ウェブサイト内SAT講座のURLで、「日本国は一部日本語による国際バカロレアIB, International Baccalaureate)の教育プログラムの開発・導入等を通じ、国際バカロレア認定校等の大幅な増加を目指す(2018年までに200校)」という閣議決定がされています。日本の国際化とともにますます活用されていくことが予想される将来的に注目の卒業資格/ディプロマなので興味がある方は文部科学省の該当記事などご参照ください)、と記載していたところ問合せがありましたので、国際バカロレアとは、について少し補足いたします。

教育の国際化に本腰な政府

文科省の資料によると、上記のとおり国内における国際バカロレア認定校等(ディプロマプログラム, DP)を2018年までに200校に増やすことに加え、平成25年度からディプロマプログラムの科目の一部(経済(Economics)、歴史(History)、生物(Biology)、化学(Chemistry)、物理(Physics)、数学(Mathematics)、課題論文(EE, extended essay)、知の理論(TOK, theory of knowledge)、創造性・活動・奉仕(CAS, creativity, action, service)を日本語でできる「日本語DPDiploma Programme, ディプロマ・プログラム)」の導入を推進し、早ければ平成27年度から日本語DP課程が実施される見込みだそうです。日本再興戦略-JAPAN is BACK-という格好いい国の総合戦略の一環です。

世界の大学に挑戦したい日本の大学

日本の大学は日本の少子化傾向もありますし、外国からの留学生を積極的に誘致したいところだと思います。また研究力、学生の質の面でも各国の大学と競合したいところであり、そのような背景で東京大学では入学時期を国際的な時期にあわせて秋入学とする計画を持っています(実施は延長されているようですけれど)。東大では推薦入試で国際バカロレアのディプロマのスコアをアピール材料にすることができます。一方、関西の雄京都大学では平成27年度入学について法学部で10名の外国学校出身者学生募集をしており、国際バカロレアやアビトゥアのディプロマを持つ外国人留学生の誘致をしています。但し、入学後の授業は日本語で行うとしており、この点で英語のみで法学修士の学位を取得できる体制を整えている下記の九州大学に一歩譲るのではないでしょうか。国際法学については福岡の九州大学に軍配があがるように思います。地元びいきかもしれませんが、九大頑張れ!

九州大学の挑戦

福岡の話題で言えば、九州大学(福岡県福岡市西区元岡)が2017年秋をめどに国際教養学部(仮称)の新設計画を公表しており、国際バカロレアのディプロマを取得すれば(かつ18歳を超えていれば)日本の高校生卒業と同等の扱いとなりますので、国際バカロレアのディプロマで海外の大学だけでなくこれらの日本の大学に入学するというような道も開けるように思います。九州大学ではAO試験で法学部に入学し英米法などを修める大学院(LL.M.)に進学して国際的な法律のエキスパートになるコースもあります。法律家といえば法科大学院を経て司法試験の合格という険しい道だけを想像しがちですが、特に英語の法律に詳しいロイヤーに対する需要はこれら弁護士などの法律家以外に実業の中で結構あります。例えば法律関連文書の翻訳などは日英訳、英日訳ともにかなり実需があります。

日本語DP過程で親しみやすくなるIBディプロマ

また、国際バカロレアのDP,ディプロマを取得するには6つのグループから科目を履修し、うち3つはハイレベルの過程をパスする必要があるので、多くの日本人学生にとっては、例えば日本語と数学をハイレベルで履修してなんとかなるとして、もうひとつのハイレベルの科目はどうするかという問題が残り、DP過程が英語、フランス語、スペイン語などでのインストラクションに限定されていると日本人の学生にはなかなか必要な単位を良好な評価点で取得しにくいということがネックになりがちだと考えられます。(IBは6科目各7点とEE,TOK,CASを加えて合計満点45点です。アイビーリーグなどの名門大学では38点程度、ケンブリッジやオックスフォードでは40点程度が求められるらしいので、東大、京大、九大など日本の名門大学もその近辺になるだろうととりあえず仮定しておきましょう)

上記のように日本語DP課程が実施されれば、いくつかの科目を日本語で取得することが可能になり、必要単位の取得と好成績が促進されて国際バカロレア取得の間口が非常に広がるのではないかと予想されます。例えば、Theory of Knowledgeの科目では、ある英文のテキスト(published by Pearson Baccalaureate, written by Sue Bastian, Julian Kitching, Ric Sins)を見るかぎり、学習内容の概念は別として、バイリンガルの環境で育ったこどもを除けば、中学まで日本語で教育を受け英語を第2外国語として学んだきた日本人の多くの学生には使用されている言語のハードルが高すぎてよく理解することは少し無理ではないかと思われます。日本語のDP過程が実施され、この科目を日本語で試験を受けて単位を取得し、成績が評点されるようになれば国際バカロレアディプロマに挑戦する日本人学生の負担は確かにずいぶん減るだろうと思います。

国際バカロレアディプロマを授与できる認定高校の増加に対する期待

日本語DP過程が導入され、日本国内で単位認定できる日本人教師の導入が進めば、具体的に国際バカロレア認定校が公立の高校も含め広まる可能性があります。福岡では現在(平成26年11月時点)国際バカロレア認定校は私立の福岡国際学園(Fukuoka International School)と都築育英学園(リンデンホール高等部)の2校だけのようですが福岡県内で今後国際バカロレアディプロマ授与校の申請と認可がほかの高校に広がることが予想されます。

英語B科目の英語での履修

国際バカロレアのいくつかの科目が日本語で履修ができるようになったとしても、第2外国語(多くの日本人学生にとってはすなわち英語)科目である英語Bについては英語での履修になりますので、国際バカロレアのディプロマの妙味は今後も英語力であることに変わりはありません。

国際バカロレアの理想

The IB mission statement

The International Baccalaureate aims to develop inquiring, knowledgeable and caring young people who help to create a better and more peaceful world through intercultural understanding and respect.

To this end the organization works with schools, government and international organizations to develop challenging programmes of international education and rigorous assessment.

These programmes encourage students across the world to become active, compassionate and lifelong learners who understand that other people, with their differences, can also be right.

※本ウェブサイトの記事は国際バカロレア機構その他国際バカロレアの主体となる団体や、文科省、言及される各大学、高校その他の機関による検討を受けたものではありません。本記事の筆者独自の意見です。

エッセイの添削その他英語のマンツーマンでのチュータリングは英会話大名までご相談ください。

福岡市中央区大名福岡市営地下鉄赤坂駅前

英会話大名(福岡市中央区)
筆責:永江俊一

カナダ留学フェア2014年11月3日

カナダ大使館が主催する2014年秋の留学フェアが11月3日に福岡の博多駅前ビルJR博多シティ会議室で行われましたので見てきました。

留学受け入れに積極的なカナダ政府

色々なイベントがあっても福岡まで足を運んでくれる開催者は国内国外の組織・個人を含んでなかなかいないので、はるばる福岡まで開催地を伸ばすという事実だけで、日本の留学市場に期待している気持ちが伝わります。論より証拠です。教育は州(Province)の権限のようで各スクールに加えてブリティッシュコロンビア州その他州別の広報の方などのプレゼンもありました。ビザ申請に関するエージェンシー、IELTSやTOEFLなどのテスト機関のブースもあり、カナダに留学することについて留学先教育機関の情報にとどまらず、留学手続きに関連する機関なども参加した総合的なフェアでした。日本も留学生の受け入れに向けて外国の小都市にまで行ってちゃんとこのような広報をやってるんでしょうか。もしやっていなければ見習わないといけませんね。カナダ政府は外国からの留学生受け入れについてとてもenterprisingです。難をいえば、福岡のカナダ領事館を数年前に閉鎖してしまったことですが、この点は在福岡カナダ名誉領事館(ブログ投稿時点の住所は福岡県福岡市中央区渡辺通二丁目)が開設されて補正されています。

卒業後に就職できるカナダ留学

カナダ留学っていいな、と思ったのがこのシステム。Post Graduation Work Permit(卒業生就労許可)というらしいですが、カナダの学部以上の正規留学をした学生に対して留学年数を年限として卒業後の就労ビザを発行してくれるものです。1年とかではないので、働いているうちに(自分にカナダ滞在の意思があれば)スポンサーシップを出してくれる企業が見つけられるだろうと思います。前述のように州の管轄になる部分が多いので、カナダ国内の全ての州での制度ということではないと思いますのでご留意ください。

(意外に)レベルの高い教育水準

思わず意外にといってしまいましたが、特に国民の人口(3500万人くらい)との対比の上で予想を上回りました。ブリティッシュコロンビア州のプレゼンターによると、ブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia)は世界大学ランキングで20位ほどにランキングされる名門大学だそうです。とすればカナダ最大のトロント大学(University of Toronto)も相当のランキングとみられ、その観点からするとカナダの著名な大学は日本の東大に匹敵する名門大学といえます。すごい!

語学学校の選択と品質保証制度

大学の学部または大学院の修士、博士などの過程に留学するには当然講義の媒体言語である英語について一定水準以上の能力が求められますので、代替の就学機関としてとしてあるいは求められる英語能力を獲得するまで語学学校に留学するという選択肢があります。語学学校のメンバーで構成されるLanguages Canadaという機関で品質基準を設定し、認定語学学校の語学プログラム等の品質保証をしているということです。認定校のリストがあり、また認定校が使用できるマークがあるということのようでした。認定校に授業料を支払った後万一その学校の倒産その他でプログラムが受けれなくなった場合には他のスクールで授業を続行するなど補償も受けれるようです。補償というところは重要な話になるので正確な情報・詳細は情報元の最新情報に依拠してください。

就学許可のビザ申請

2011年3月に大震災が起こり色々な影響がありましたが、福島原子力発電所の事故のあと一部の外国の政府・省庁その他機関が日本から離れたまたはスタッフの縮小を行ったことがありました。それと関連しているのかどうかは分かりませんが、カナダの在日大使館あるいは領事部にはビザ申請の機能はなく、数年前からビザ申請は在フィリピンカナダ大使館への提出になっています。オンライン申請です。言語などの問題のサービス向上の一環と思われますが、現在はビザ申請についてオンライン申請にならび、委託を受けた企業であるビザ申請センター(VAC)を通じての書面申請も可能になっているということでした。申請書類の詳細はカナダ政府移民局のウェブサイトから閲覧できます。申請書類のうち留学に関する資金を証明するものとして銀行の通帳、戸籍謄本などが必要となった場合は、日本語の文書については英語の翻訳を要し、民間の翻訳会社などに依頼して翻訳証明書を付した翻訳を添えるのが望ましいということでした。

IELTSとTOEFL

カナダの主な大学ではIELTSTOEFL(R)いずれの試験のスコア(アイエルツの場合はバンド)も受け入れているということです。IELTSもTOEFL(R)もともにブースをだしており、プレゼンも行っていました。それぞれ受験料、試験場その他テストの概略に加えて、テスト形式・内容の説明がありました。IELTSとTOEFL(R)のテスト形式の特徴とその違いをスライドをまじえ、詳しい説明がありましたので各試験を受けたことがない方も大体のイメージが掴めたのではないかと思います。カナダは大部分の学校(大学および大学院)で両方のテスト結果が受け入れてもらえるようなので受験者にとってはうれしい体制です。TOEFL(R)のプレゼンではTOEFL iBT(R) Complete Practice Testという商品の宣伝もしていました。過去問を用いたトーフル演習が4分の1の価格でネットでできるそうです。ETSは商売上手。こうなるとIELTS(アイエルツ)もiBTバージョンを開発するしかないかな?

Imagine studying in Canada

総括としていろいろな情報がまとめられ良くオーガナイズされたカナダ留学フェアと思いました。各大学、州政府の教育省などが日本の留学生を呼び込もうとかなりの予算を割いて頑張っている一方で、ビザ申請の政府機関を在日カナダ大使館から撤退させたというちぐはぐさは、日本の役所でもよく見受けられるような管轄省庁の縦割りによる日本市場に対する温度差なのでしょうか。

英会話大名
IELTS,TOEFL(R)対策クラス

国連英検2014年第2回試験

平成26年第2回の国連英検試験(1次試験)は本日福岡で平成26年11月2日試験日です。

国連英検特A級@福岡

国連英検は実用英検(いわゆる英検、STEP)ほどには知られていません。しかし、試験問題は意外に面白く、また国連英検特A級は英語通の間では結構高い評価があります。

以下、国連英検の主催者である公益財団法人日本国際連合協会のウェブページから国連英検とはなんぞや?という点についての記載を抜粋します。(出典:公益財団法人日本国際連合協会ウェブページ http://www.kokureneiken.jp/ )

「国連英検」(正式名称:国際連合公用語英語検定試験)は1981年に始まる英語検定試験で、特A級からE級まで6つの級があります。

試験を主催しているのは外務省の外郭団体である公益財団法人日本国際連合協会です。国連英検は国連普及活動の一環として実施されており、試験出題トピックも国連の活動に沿って、世界平和、地球環境、世界政治、世界経済、人権、食品、医療等の世界情勢・国際時事問題を広く取り扱います。単なる語学力の判定にとどまらず、総合的な国際コミュニケーションスキルが問われる検定試験です。
(抜粋終わり)

試験の形式については級により異なりますので、ここでは一例として特A級を紹介します。

試験は1次試験と2次試験に分かれ、1次試験ではリーディングとライティングの試験が行われ、それぞれ80点と20点の配点の合計100点満点制限時間120分の試験です。ライティングの単語数は200から250語で、主に国際情勢の中での国連の役割などが出題されます。

国連英検の特徴はその名が示すとおり、出題される問題が国連の組織、活動などに強く偏っている点です。それはリーディング、ライティング、スピーキング(2次試験の面接)全てにわたっています。リーディングの問題では英語の知識を検査する問題というよりは国連のチャーター、組織、活動などについての知識問題さえ出題されます。このためわかりやすい国連の活動と世界(Today’s Guide to the United Nations)という国連に関する概略をまとめた英語のテキストを読んでおくことが必須となっています。

2次試験のインタビュー(面接試験)でも国連あるいは関連する国際問題について諮問されるので、英語の技能以前に国際時事問題を追っていなければ返答に窮することになります。

試験対策としては、前出のToday’s Guide to the United Nationsを何度も読んでおくことに加え、リーディングにはThe Japan Times, Daily TribuneあるいはFinancial Timesなどの英字新聞、Timesなどの英文雑誌でカレントイシュー(時事問題)を追っておく、またBBC, CNNなどでもニューズネタをフォローしておくこと、スピーキング対策には英会話学校などでネーティブの先生を相手に時事問題などを口頭試問してもらいながら口述の練習をすることなどが効果的だと思います。

リーディングのテストの部分は出題される英文の分量が多く、時間内に全て回答するにはかなりのリーディングスピードが要求されます。リーディングスピードを1分間300単語くらいで進めるように意図的に早く読み、問題によってはスキャニングやスキミングで全問解答するペースに調整すると良好です。上述のとおり、面接試験のレベルも高いです。2次試験は東京と大阪でしか行われないので、福岡受験した受験生は2次試験では東京か大阪に上京(または上阪?)する必要があります。

出題される英文の分量、話題の特殊性、合格基準両面からいって、現在おそらく日本で最も難易度が高い英語検定試験です。また問題が趣味的で楽しめる検定試験です。ただし、英語にそれほど興味がない一般の人たちには「それ何?」と言われるかもしれません。外交官試験を受ける、国際公務員になるなど特定の目的を持って受験する人を除いて、国連英検特A級の合格は趣味的なものともいえそうです。

永江俊一
国連英検特A級保持
英会話大名