英検準1級のライティング-新形式
変更点:メール文からエッセイ形式への変更
平成28年度第1回の英語検定試験(2016年6月)から英検準1級の作文の形式が変わることになりますが(英検準1級ライティング問題のリニューアル)、従来の友人に対するイーメール返信というカジュアルな英文から、あるテーマについて自分の意見を書くというエッセイ形式の英作文になります。平成28年度第1回試験から英検の2級に作文が導入されることになっておりこの問題との難易度の差別化についてバランスが図られることになります。 ⇒ 英検2級ライティングのページ
試験機関のホームページでの公表によると、
<以下日本英語検定協会のHPからの引用>
(英検準1級の英作文の問題は)CEFRのB2レベルとの整合性をより高いものにするために、これまでのEメール形式からエッセイ形式といたします。
さらに、これまでよりも多い語数が求められます。(120語~150語程度)
<引用終わり>
準1級英作文の採点|高得点を得るために重要な4つの観点
試験の問題の傾向が変われば、英検準1級の受験者としては対策をしなければならないわけですが、対策にはまずは具体的にどのような問題が出題され、そして受験者の回答に対してどういう採点をするか、つまりどういう採点基準となるかが知りたいところになります。
採点については新英作文問題は観点別採点が導入されることになっていて、観点は以下の4つとされています。「4つの観点」です。
- 内容:課題で求められている内容が含まれているか
- 構成:英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか
- 語彙:課題に相応しい語彙を正しく使えているか
- 文法:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
つまり、問題文の指示に沿った内容で作文が記載されていること、イントロダクション、ボディ、コンクルージョンなども指示通りに構成され、また段落・文章間のつながりが分かりやすく展開されているか、正しいボキャブラリー知識を持っているか、言い換えなどを用いるなど様々な文型、構造の文章が書けるか、といったところが採点者が注目するところになります。
実際にどのような問題が出題されるかという問題例は(さっとみたところ)日本英語検定協会のHPにはまだ掲載されていないようなので(2016年3月30日現在)、試験準備としては現時点ではある程度の推定をして作文練習をするということになるかと思います。(※追記 → さらに調べたところ英検協会のプレスリリースに平成28年度第1回(すなわち今年6月)の試験から出題される作文について各級別(2級、準1級、1級)に例題と模範解答が掲載されていました。英検協会のURLは↓です。)
https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2015/pdf/20151225_pressrelease_1601renewal.pdf
てがかりとしては、平成28年度第1回から導入される英検2級のライティング問題のサンプルを参照し(⇒ 英検2級作文問題回答サンプル)、また従来の英検1級のライティング問題のサンプルに参照して、その中間くらいの難易度の出題と考えて準備するのが妥当と思います。
英検準1級ライティングの出題形式とサンプル問題
仮に、英検準1級の作文問題に次のような問題がでたとしましょう。
英検準1級英作文新形式(2016年度6月以降)予想問題:
● Write an essay on the given TOPIC.
● Use TWO of the POINTS below to support your answer.
● Structure: Introduction, main body, and conclusion
● Suggested length: 120–150 words
TOPIC
Agree or disagree:
High school students should wear a school uniform.
POINTS
● Cost
● Educational effects
● Fashion
● Individualism
英検準1級ライティング新形式問題の解答例
サンプル解答
賛成の立場のエッセイ解答例
I agree with the idea that uniforms should be compulsory for high school students, and I have two reasons for this opinion.
Firstly, wearing a uniform can encourage students to study harder and behave well in school. They can feel like they are really part of the school. Wearing normal clothes can be distracting during class. It also helps prepare them for their future jobs, when they will have to keep to a dress code.
Secondly, though students may not be able to express their individuality through their clothing, having a uniform can help stop bullying based on what students wear. Students don’t need to worry what they wear to school every day.
For these reasons, I believe it is best for high school students to wear a school uniform.
131 words
反対の立場のエッセイ解答例
I disagree with the idea that uniforms should be compulsory for high school students, and I have two reasons to back up my opinion.
Firstly, school uniforms are usually very expensive. Not everyone can afford to pay for these uniforms. Students’ families may struggle to pay for the uniform but they have to buy them as they are a requirement for the school. If there is damage to the uniform, or the student grows out of it, the family then has to pay for a new uniform.
Secondly, having all students wear the same uniform limits their individuality. High school students should have more freedom to express themselves. Giving them the freedom to choose what they wear to school can encourage them to show their personalities and be unique.
For these reasons, I believe it is better for high school students to choose what they want to wear to school.
150 words
※Disclaimer:上記の解答例は筆者(マイヤー英会話)が独自に作成したものであり、答えはこれ1つではありませんし、また英検協会が発表している模範解答を引用したものでもありません。試験機関の公表している例題と模範解答については上記英検協会のウェブサイトを参照すべきです。また、上記解答例については英検協会の検討を受けておりません。
準1級ライティングにあたっての着眼点
今年の6月以降の実用英検準1級テストのライティング(作文)の問題は与えられたトピックについてエッセイを書くことが求められます。準1級受験者は自分の意見や立場を主張する方法を考えることが重要になります。新形式の作文問題ではあるトピックと(議論に使用されるべき候補として)4つの観点が提供され、エッセイの中で自分の意見とその意見をサポートする根拠として与えられた観点の中から2つのポイントを取り上げて議論する必要があります。これらのポイントはエッセイの中のメインボディに展開することになり、2つの段落でそれぞれのポイントを用いて議論するのが合理的です。エッセイ全体で120単語から150単語を使用しなければなりません。
英検準1級新形式の英作文作文のためのヒント
上記の新形式準1級英作文(エッセイ形式)の問題は独自に作成したもので、単にサンプルとして書いてみました。この問題例について、2つのサンプルアンサーを書いています。一つは出題の命題に対して「賛成する」という立場の解答、もうひとつは同じ問題に対して命題に「反対」という立場での作文例です。
自分の意見を決める
準1級の新英作文で出題が予想されるエッセイ形式の問題では、与えられた命題に対して、受験者はまず賛成か反対かを決めなければなりません。状況による、またはどちらともいえないという回答も不可能ではありませんが、これは議論を分かりにくくし、従って論旨に一貫性を欠いたり主旨を不明瞭にすることによりひいては作文のできの評価に不利な影響を与える可能性があるので、多くの場合は避けたほうが無難だと思います。この場合では、高校の学生は制服を着るべきであるという考え方・決まりについてあなたは賛成であるか、反対であるかを検討します。それから、列挙された4つのポイントの中から、あなたの意見の根拠として特に取り上げたい2つの観点を選択します。自分の考えに沿った議論のほうが自然な議論が出てきやすいので、もちろん自分の本当に考えるところに従って主張をすればよいのですが、留意すべき点としては、出題は英語の作文力を検査するための出題なので、受験者がどちらの考えに賛成するか、反対するかは評点に影響を与えないことがあります。従って、問われた意見について個人的な問題としてあまり生真面目にとらえすぎず、興味がない問題でも作文として十分な論議を進め、またどちらの意見で作文をする方がより良い(と思われる)エッセイが書けるか、書きやすいかという観点から賛成か反対かを決める視点も必要で、その視点からエッセイ中の意見を本当の自分の意見と逆であることを主張しても何ら支障はありません。重要なことは、作文の目的の中で自分の意見・立ち位置をはっきりと決めて作文することです。
書き出す前にプランニング
エッセイの作文にあたっては、書き出す前にまず「設計図」を書く、またはイメージすることが大切です。すぐに書き始めてだらだらと思いつくままにポイントを羅列したために脈絡のはっきりしないクオリティの低い作文になってしまう失敗例がよく見られます。英語の試験とはいえ、構成の立て方、論旨の一貫性などは採点の基準にも入っていますので、しまりのあるエッセイにすることは必要です。
構成としては、指示の一部になっているので必ずイントロダクション(導入)とコンクルージョン(結論)の段落を設けます。
次に肝心のボディになりますが、これも出題のインストラクションで2つのポイントを使用するように、とありますので、ボディを2つのパラグラフ(段落)に分けるのがベストです。作文のプランニングの焦点はこのメインボディでどのように自分の意見を展開するかを計画することになります。数分の時間を使って議論する内容のキーワードをいくつか書き記し、枠組みを型めます。
英検準1級ライティング解答のイントロダクション
イントロダクションでは、簡潔に自分の立場を述べます。すなわち、与えられた命題について自分は賛成するか反対または別の意見であるかを述べます。このとき、問題に述べられている英文をそのまま100%書き写すのではなく、少し書き換えができると効果的です。これをパラフレージングまたはリフレージングといい、英検準1級のライティング問題に限らず、各種の英語試験の英作文でも共通して用いられるべき、きわめて重要なライティング技術です。この例では、賛成の立場の作文では「uniforms should be compulsory for high school students」と出題の英文と同じ内容ですが表現を少し換えた形で述べています。 イントロダクションでは、これから展開するエッセイの「トピック」を明白に述べることが肝要です。
メインボディ
次に、作文のメインとなるボディです。出題の条件として2つのポイントを述べよとあるので、それぞれのポイントにひとつの段落を用いてボディに2つの段落を割くのが合理的です。ボディは作文の中心となる部分なので、十分な計画を立て、合理的で説得力のある段落にします。段落の有効な構成としては、1番最初か初めのほうにトピックセンテンスをおき、それからそのトピックセンテンスをサポートする具体例などを足して議論を深める方法がよく用いられます。 具体例には自分自身の体験なども効果的です。例えば自分自身の高校でも制服であったがそのためにこのような具体的な利点があった、などです。もちろん、本当は自分自身の高校では制服でなかったのに便宜上こう書いたのであっても差し支えありません。
ディスコースマーカー
上記の例では、議論するポイントについてそれぞれ最初に(firstly)と次に(secondly)で始めています。メインボディの各段落を始める言い回しはもちろん他にもありますので、いくつか覚えておき状況に応じて使い分けれるようにします。これら段落間、あるいは文章間の流れを誘導することばをディスコースマーカー(Discourse Marker)またはトランジションワーズ/フレーズ(Transition words & phrases)といい、読み手に論理の流れを分かりやすくするという利点がありますが、特に英検協会の試験ではこれが評価基準の一つとして明記されることもあるので、英検準1級のエッセイの解答には積極的に使用しましょう(繰り返しますが、discourse markerは上記解答例の中に使用されたものに限りません)。主要なディスコースマーカーを仕入れておき、議論の流れに応じて有効に使用できるようにしておきましょう)。
コンクルージョン;結論
出題の条件として、イントロダクション、メインボディ、コンクルージョンの構成にするように指示されているので、メインボディが終わったら次にコンクルージョンの段落をおこします。つまり、イントロダクション、メインの段落が2つ、それからコンクルージョンと合計4つの段落で構成するのがここでは基本形になります。コンクルージョン(結論)ではあなたの意見を要約します。結果的にイントロダクションと似たような内容になりますが、上記で議論した賛成(または反対)の理由を手短に要約して、どういう理由で高校生が制服を切ることに賛成(または反対)であると全文を締めくくります。あくまでも「結論」であってすなわちエッセイのまとめであるので、ここで新たな論点を決して持ち出してはいけません。
出題の指示に単語数を120から150単語にするよう指示してあるので、これら4つの段落で最低でも120単語、なるべく150単語程度の単語数の作文にしなければなりません。120単語に満たないエッセイは減点されると考えるべきです。
英検準1級クラス
英会話大名では英検準1級の資格取得を必要としている方を対象にライティング対策のほかマンツーマンの英検準1級試験準備クラスを用意しています。大学入試のAO試験、教員試験、その他英検準1級の認定証には幅広い使用効果が認められます。
英検準1級の4技能
英会話大名の英検準1級クラスでは、英語ネーティブの講師が英語の4技能、すなわちリスニング、リーディング、ライティングおよびスピーキングにおいて指導します。これらは英語の異なる側面の技能ですが、英会話大名ではこれら4技能は英語運用能力という1つの能力の中での4つの異なる「側面」であると考えており、ひとつの技能の上達はひいては外の3つの技能の向上に繋がるため、4技能すべてにわたる総合的な指導をしています。
正確なライティング添削指導
勉強ものの英語となると塾や日本人の先生に教わりに行くという傾向が強いのですが、英会話大名では英語の先生は基本的に英語ネーティブの先生が担当しています。英語の勉強には日本語で学んだほうがいいというのは必ずしも正しくない固定概念であると私は考えており、基礎的な文法などをひととおり母国語で学んだあとは、むしろ一刻も早く英語が本当に流ちょうな先生、すなわち多くの場合英語ネーティブの先生から自然な英語を媒介として英語を学んだほうが子供の英語習得成果が何十倍も早いと観察しています。英語がよく分からない先生に英語を教わると英語習得の成長が止まるだけで、また英語を学ぶときに日本語に依存することを安易に続けるのは「使えない英語」を助長するだけと考えています。導入に多少努力を要しても英語学習者が英語を英語で学び理解するという好ましい環境になるべく早く移行できるよう、英会話大名ではネーティブ講師による英語による英語の学習の場をプライベートで提供しています。
英検準1級ライティング対策の内容
In the writing section, assignments will be given as homework and then discussed in class. Teachers will check for mistakes and give advice about the overall structure and content of the essay. Becoming used to the required format of the essay is essential, so teachers will explain how to plan your essay and follow the task appropriately. Teachers also provide sample answers to show you some possible approaches to the essay topics.
As the essay requires you to write your own opinion, teachers will also encourage you to express your views on topics in conversation as well. This gives you a chance to practise expressing your own ideas and forming structured arguments to support them.
Since writing and speaking are the active skills of learning a language, they are often the areas where students can struggle the most. Having a native speaking teacher offers great advantages here. In terms of writing, a native speaker at Myer English School can correct and explain mistakes you make in your English writings so that you will be a more fluent and effective writer. Teachers also encourage you to speak as much as possible without worrying about making mistakes. Overall you can improve your active English skills, become more proficient in the language and pass the eiken pre 1st exam.
Classes are of course adapted to suit your abilities, assuming your level of English is already above Eiken 2nd. Teachers are of course happy to answer your questions and help with any areas of the exam that you are struggling with in particular.