英会話大名

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06月

英語の動名詞と現在分詞

最近は学校では文法をあまり教えないようで、考え方としては、つべこべ理屈をこねるより、英語は実践的に使えればいい、ということだと思います。それはそれで理にかなった考え方なのですが、文法を知ることは英語の文章の読解を助けたり、英語力の発展を助長したりすることがあるので、昔式の文法の話もあながち無駄でないこともあります。

さて、本題の英語の「動名詞と現在分詞」ですが、結構混乱して覚えている方もいるので、おもしろい論点かと思いブログの題材としてみました。

1.動名詞と不定詞の名詞用法
まずは、動詞を名詞化する方法として、動名詞と不定詞のふたつがあります。なぜ2つ必要かといいうと、言葉というものはすべてそうですが、たいていのものはひとつではなく複数の用法があります。単一化しないのです。単語もたいていはほぼ同じ意味の単語が必ず2つ以上あります。それと同じと考えればいいでしょう。

例えば、走るという動作、runを名詞化するには、ingをつけて、runningとするか、runの前にtoをつけて、to runで名詞にします。前者が動名詞、後者が不定詞の名詞用法です。不定詞の場合になぜ~の名詞用法というかというと、不定詞は名詞化する以外に形容詞化、副詞化することもあるからです。では動名詞は名詞化しかないかというとそうでもなく、不定詞同様、形容詞化することもあります。ただしこの場合は動名詞の形容詞用法とはいわずに現在分詞という別の名称になります。動名詞の形容詞化といういい方は矛盾しますので、このほうが論理的です。英語の文法の日本語はもちろん、英語の用語の直訳でありまして、動名詞は英語のgerund(もとはラテン語です)の訳、現在分詞はpresent participleの直訳です。

例えば、I like running.というふうにrunningをlikeの対象とする目的語、すなわち名詞をもってくると、私は走ることが好き、という意味になります。不定詞の名詞用法を用いれば、ほぼ同様の意味でI like to run.ということもできます。単語の同意語がそれぞれ微妙に使用される状況が異なることが多いように、動名詞と不定詞の名詞用法も多くは互換性があるのですが、少しニュアンスが異なったり使用法に微妙な違いがあったりします。ちなみにTOEICの試験の論点になることが多いのですが、例えばconsider(考慮する)のあとは動名詞は使うが不定詞は使わないというようなことがあります。また逆にpromise(約束する)のあとには不定詞は使うが動名詞は使わないというような動詞もあります。

このように、動名詞とは動詞の語尾にingを付けた場合の名詞用法ということができます。英語ではgerundです。

2.現在分詞
動詞にingがついた形の名詞用法が動名詞であるのに対して、形容詞用法が現在分詞ということになります。この場合の意味は~する状態の(~している状態の)、という能動的動作の形容になります。上のrunの例でいれば、走る状態の、という形容です。それに対して~される状態のという意味の形容詞は過去分詞で表します。現在分詞という名称であること、また現在分詞が現在進行形に使用されることから、現在分詞を「現在」という時と関連してイメージしている方が多いのですが、分詞は「時制」よりも、「能動」と「受動」の区分で使用されることのほうが圧倒的に多いので、現在分詞は能動、過去分詞は受動(受け身)、と基本的にイメージしておくべきです。

3.動名詞と現在分詞
動名詞は~ingの名詞用法、現在分詞は形容詞用法ということが分かりました。例えば、走っている少年は、running boyです。この場合のrunningは現在分詞で、少年が走っている(能動)状態という意味をあらわす形容詞です。running shoesは走っている靴ではなく、運動靴です。この場合のrunningは動名詞で、走るための(靴)という意味になります。名詞が2つ並ぶと前の名詞は「~するための」などの意味を持つ形容詞的な名詞になるからです。baseball cap(野球帽)と同じです。baseball(野球)という名詞とcap(帽子)という名詞が続くと、前のbaseballは形容詞的な使い方になり、野球をするための(帽子)というような意味で後ろの名詞を修飾することになります。

4.結論
動名詞は「~すること」という動作の名詞をあらわし、現在分詞は「~する状態の」という修飾される名詞が動作を能動的に行っている場合の状態を表す形容詞です。

英語塾マイヤー
筆責:永江俊一

ベルリッツが福岡に再出店

祝福岡のベルリッツ®再開!

英語その他の言語のスクールとして老舗のベルリッツ®(Berlitz®)が今年4月に福岡市天神にスクールを展開したという情報があります。

ベルリッツは英語その他の言語を教える企業として知名度が高く、ベルリッツが福岡天神に出店してきたというのは、ベルリッツの英会話市場、特に福岡市場に対する自信を示すものであり、同業(英会話業)にあるものとしては非常に心強く思います。数年前までベルリッツは福岡に店舗がありましたが、かつて(2009年)閉鎖されました。このときの福岡のベルリッツはフランチャイズであったという話も聞いていますが(福岡のその当時ー2009年以前ーベルリッツは何らかの形でベルリッツ自体とは別会社であったようですが、部外者なので断定はできません)、ベルリッツのウェブページの紹介を見る限り、今回(2015年4月)の出店はベルリッツそのものの店舗であるようで、ベルリッツは今回は本格的に福岡に長くとどまる目算をしているものと推定します。

ベルリッツの進出により、福岡の英会話市場がますますにぎわうことが期待されます。ベルリッツがんばれ。もちろんイーオンEECなどの他の東京資本の大手英会話企業もこれを迎え撃って福岡市場でますます活発な事業展開をし、福岡の英会話市場のますますの成長につなげてほしいと思います。あらゆる商品・サービスにいえることだと思いますが、商品・サービスが売れるためには(ビールや車の例をだすまでもありません)中央の大手資本がテレビなどで絶え間なく広告を展開し活発に競合する必要があり、かつてノバが英会話市場を膨張させたように積極的な広告展開によって英会話市場(特に福岡)が刺激されることを望んでいます。拡大された市場の中で、中小資本で展開できる小回りのビジネスを展開するのが我々地場の英会話教室の使命と思います。

福岡は政府が特に観光を振興する九州アジア観光アイランド総合特区の中でもその中心となる九州の中心的な地域に位置しており、今回ベルリッツが岡山以西初となる九州の地、福岡にきっぱり展開してきた営業判断に地元資本は大いに期待します。

※本ページはベルリッツ®による福岡営業店舗出店に関する本ブログ執筆者の個人的な見解であり、本ブログ執筆者はベルリッツと何ら利害関係はなく、本コンテンツの内容についてベルリッツの検討を受けたものではありません。

英会話大名
福岡マイヤージャパングループ

TEAP試験問題集やっとででました

TEAP実践問題集

TEAPについては問題の持ち帰りがない中、英検協会のウェブサイトに公開されているサンプル問題だけが試験開催者から発行されている唯一の試験問題関連資料でしたが、先日(平成27年6月9日)おおいに待たれたTEAP問題集が発売されました。(旺文社発行。近くの本屋(福岡)ではすぐに見つからなかったので、私はアマゾンで買いましたが、ほどなく配送されましたので十分に在庫があるものと思います)

TEAP実践問題集の案内文には、「本書(TEAP実践問題集)に収録している問題等は公益財団法人日本英語検定協会より提供された内容を二次利用しています。」とありますので、旺文社が英検の各級の問題で発行している「過去問」とほぼ同様とみられます。(TEAP試験での試験問題は英検とは異なり持ち帰り不可で、過去の問題は門外不出なので、過去の出題問題と同じ過去問であるかどうかは筆者には調べるすべがありません)。日本英語検定協会より提供された内容を二次利用とありますが、旺文社と英検協会が極めて近いことを勘案すれば、TOEFLやIELTSのテキスト同様、TEAP実践問題集は試験主催者の販売する試験準備テキストととらえることができます。

TEAP実践問題集(ティープ実践問題集)には2回分の問題が含まれているので(但し、今回発売のティープ実践問題集は2回分のうち1回分のTest1はすでにウェブページに公開されていた問題と同じもののようなので、今回のTEAP実践問題集では実質的には1回分の練習テストだけの追加です)、非常に助かります。今まで発売を伸ばしてきたのは罪なような気がしますが、やむを得ない事情があったのかもしれません。ついては、2回分だけの問題にとどまらず、矢継ぎ早に追加の問題集を編集・発売してほしいものです。

特に、リーディングの2番のグラフを絡めた問題はほかに類似のものがないので(そしてすでに公表されていたサンプル問題を見る限りたとえば2番の1の問題など正解にあいまいさがありかなり不親切な問題という印象)、対応に苦労していた部分ですが、これで2番の問題の傾向についてもう1セットの問題例が利用できるようになりより効果的な練習ができるようになりました。

TEAPの問題については、大学の英語の入学試験の代替として使用されることがあるので、受験者の平均点などの資料以外に、高校生全体を母集団とする(実務的には無差別抽出した部分集合に対する試験調査)平均点の情報など知りたいところです。実施には文部省などの協力も必要となるかもしれないので容易ではないかもしれませんが、TEAP試験は従来の高校生向けの英語試験に比べて制限時間に対するパッセージの分量が多いと思われるので、平均的な高校生がどのくらいの分量の問題を処理できるのか客観的に知る必要はあると思います。

ティープは東京の上智大学をはじめとして九州地域では立命館アジア太平洋大学(APU)などでも英語の入試試験に活用されている日本人受験者を対象とする英語4技能評価試験で、IELTSTOEFLよりもはるかに平易です。ティープと同様のほかの外部試験も含め、今後大学入試の英語の試験として採用が広がることが期待されています。英語の塾などでも取組みが進んでいます。

なお、ティープにはリーディングとリスニングのモジュールだけを選択するなどの受験ができるので(ライティングとスピーキングの省略)、TOEFL JUNIORのスタンダードとコンプリヘンシブ別のように、ライティングとスピーキングも含んだ4技能試験だけでなく、従来型のライティングとリスニングだけの2技能試験のオプションも可能です。受験すべきモジュールについては各大学の公表する要項を参照してください。

※ 今週末は第1回TEAP試験です。大学受験を控えている方はとりあえず受けときましょう!

英会話大名:福岡
TEAP試験対策講座 in福岡