TEAP CBTの導入
大学入試に4技能英語試験を導入することの意味
大学の受験者数は膨大な人数であり、仮にセンター試験の受験者数でこれを計測するとおよそ55万人になります。
例としてスピーキングのテストを対面インタビュー形式のテストですると、インタビュー総数55万件、ひとりのインタビューアが1日10件インタビューすると仮定すると必要なインタビューアの数は延べ5万5千人、年に3回試験するとしてもこれを3で割れば1回あたりおよそ1万8千人のインタビューアが必要になります。ひとりのインタビューアが1日20件処理したとしても延べ9千人のインタビューアが必要になります。この人数の「受験者の英語スピーキング能力が正しく評価できる」インタビューアを確保すること、さらに各インタビューアの評価の間に一貫性を保つことなど、ロジスティック上これはほぼ不可能です。ライティングテストでは、回答が紙ベースですと評価者が多数になることで評価の客観性に困難が生じはじめ、客観性を図るために回答をデータベース化しようとするとそのプロセスでの手間と誤謬の可能性が生じてきます。受験者に直接デジタル入力(つまり回答のコンピュータへの入力)してもらうのが論理的です。
したがって、先にTEAPプライベート講習の導入時の紹介ページですでに触れましたがTEAPは将来的にコンピュータベースの試験に向かうしか道はありません。ただし、試験機関の発表などによると、TEAPはCBTになったとしても一方方向のスピーキングではなくオンラインでインタビューアと対話する対話型・インタラクティブなスピーキングにする方向で進めているということです。
CBTテストの先例
コンピュータベースの英語の試験(ここでは「コンピュータベースの試験」という場合TOEFLのようなインターネットベース;iBTの試験も含む)はめずらしいことではなく、したがって技術的なノウハウ、機材を含む試験場の整備もある程度進んでいます。英検もCBT試験はすでに導入しています。アメリカの大学受験のためのSAT試験もコンピュータベースの試験です。
TEAP CBTの技術的な問題点としては、これらのコンピュータを設置した試験場は週末はすでにほかの試験で使用されている可能性が高いので、大部分の大学受験生がTEAP試験を受験するようになるほどに受験生が増えた場合には、TEAPを週日に受験できるように学生のTEAP受験については学校は公欠を許可するなどの日程上の調整が必要になるように思います。
パソコンとキーボード操作
TEAP受験生にとっての関心事はそのようなアドミ的な問題ではなく、TEAPのCBT化によってどのような勉強上の要請が発生するかということです。
コンピュータ上の試験となっても本質的な違いはありません。これはTOEFLがiBT化しても同様の試験が継続されていることで明らかです。ただし大学入試としての英語試験としては、受験生の年齢、特性(幅広いソシオエコノミカルな背景を持つ高校生一般)を考慮すると受験生のコンピュータ自体への慣れが十分かという点があります。スピーキングテストでヘッドセットに十分な音量の自分の声をインプットする、回答においてコピペを活用する、ライティングテストで意図したとおりのアルファベットを迅速に入力するなどのことです。
外国の先進国の多くの国では小学校入学と同時に授業でのコンピュータの使用が始まり、高学年から自分用のパソコンを持たせて学習させる学校が多いのですが、日本の公立学校ではパソコンの使用はあまり進んでないように感じます。子供たちはケイタイはとても慣れているのでしょうが、パソコンのキーボード上でアルファベットのブラインドタッチはできるでしょうか。
TEAPのCBTがどのような形での導入になるのかは分かりませんが、作文(ライティング)をキーボードで入力するタスクがあるということを想定して、パソコンのキーボード入力の慣れ、特にアルファベットのブラインドタッチは学習しておいてはいかがでしょうか。アルファベットのブラインドタッチは仕事を始めたあとも役に立ちます。私の経験ではPCでは日本語もアルファベット入力のほうが早いです。ケイタイではアイウエオ入力している方もパソコンではアルファベットのブラインドタッチを知っておくほうがいいです。また、試験場のパソコンに何らかのワープロのソフトがインストールしてあれば、作文を完成させる前に書いた作文ドラフトのスペルチェックをすることが得策ですので、スペルチェック機能の使用法も知っておくべきでしょう。日本語のワープロではスペルチェックはほとんど何の役にも立たないので日本語にスペルチェックを使用している方はほとんどいないと思いますが、英語の単語ではスペルチェック機能は協力な武器になります。
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