大学入試制度の改革について提言が進んでいます。特にここでの話題としてはその中でも当然に英語に限られてくるわけですが、入試の英語改革については、従来の大学の課す英語の試験に並行させる形で外部の英語資格試験のスコアを利用しようという動きがあります。外部の英語資格試験というのは、例えば、実用英語検定(いわゆる英検)、IELTS、TEAPなど民間の認定試験機関が行う英語技能を評価する試験です。
日本の多くの英語学習者がかかえる口頭(オラル)の英語力の不足と試験改革
英語の入学試験に代えて、又は選択肢として外部の英語資格試験を使用するという動きの背景には、高校を卒業して大学に進んだ学生の英語力、特に口頭(オラル)の英語力が不足している、あるいはその後社会に出て業務をするときに職業人の平均的なオラルの英語運用能力がはるかに不足しているという現実と、またその状況を解決したいという情勢があります。
選択肢が増えたことは受験生にとって好ましい進展で、英語資格試験を受けてスコアを先に取得することにより英語科目の受験勉強を先に終わらせ受験勉強を残りの科目に集中することができます。短い受験期間に勉強する科目を減らすことにより受験生の負担が減ります。
これらの外部の英語資格試験は各試験に特徴がありますが、一般の大学の英語入学試験の問題と比較して一般的にいえることは、いずれもリーディング技能以外に、リスニング、ライティング、スピーキング技能の評価が盛り込まれているという点です。たとえばIELTSやTOEFLでは4技能はそれぞれ均等に評価され、TEAPではリーディングとスピーキングのモジュールとスピーキング及びライティングのモジュールを選択して受験する、またTOEICでは基本はリーディングとリスニングだけの評価ですが割合は均等になっています。このように各試験によって評価項目が違うので、受験大学あるいはその他提出先で受け入れる試験が複数あるのであれば、自分の英語能力に合わせて最も実力が発揮できる試験を利用するのがいいように思います。
英語4技能を評価する英語資格試験導入の背景
大学入試にリーディング以外の技能を盛り込んだ外部の英語資格試験を導入するという動きの背景にあるのは、現在実施されている大学の入学試験がリーディングの評価だけに偏っており、これがオラルの英語力をより重視する学習要領を文部省などが指導しても高校側(高校の教師及び高校生)でオラルの英語の学習に力を入れる結果になれないという反論と現状分析があります。大学入試を変えれば高校での英語教育が変わるという論理です。
私は高校時代、大学入試には関係ないと知っていても体育が一番好きで一番力を入れましたし、また例えば国語の入試問題では基本的に読解の問題しかないけれどもそれで高校生のオラルの国語力が伸びないという原因にもなりませんから、上記の大学入試が変われば「自然に」高校の英語教育が変わる、つまり高校生が英語についてよりオラルの技能を重視する勉強をするようになる、というのは少しばかり論理的な根拠に欠けるところがあり、あるいは議論の飛躍か誤認かもしれません。英語について大学入試を変革することとは別個に高校での英語のカリキュラム(そしてもっと肝心なことはその実践手法)を変革する具体的で実効的な方策をうつ必要があるでしょう。
英会話大名でのネーティブ英語の実際的学習
英会話大名では、かねてより英語の学習はオラルから引っ張るという指導方針であり、学校のカリキュラムで物足りなく感じている高校生の方には喜んでいただける「使える英語の学習の場」を提供していると思います。英語はしゃべれるようになれば、書けるし読めます。ネーティブ英語の英語教授サービスを提供する英会話・英語スクールです。
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