平成26年第2回の国連英検試験(1次試験)は本日福岡で平成26年11月2日試験日です。
国連英検特A級@福岡
国連英検は実用英検(いわゆる英検、STEP)ほどには知られていません。しかし、試験問題は意外に面白く、また国連英検特A級は英語通の間では結構高い評価があります。
以下、国連英検の主催者である公益財団法人日本国際連合協会のウェブページから国連英検とはなんぞや?という点についての記載を抜粋します。(出典:公益財団法人日本国際連合協会ウェブページ http://www.kokureneiken.jp/ )
「国連英検」(正式名称:国際連合公用語英語検定試験)は1981年に始まる英語検定試験で、特A級からE級まで6つの級があります。
試験を主催しているのは外務省の外郭団体である公益財団法人日本国際連合協会です。国連英検は国連普及活動の一環として実施されており、試験出題トピックも国連の活動に沿って、世界平和、地球環境、世界政治、世界経済、人権、食品、医療等の世界情勢・国際時事問題を広く取り扱います。単なる語学力の判定にとどまらず、総合的な国際コミュニケーションスキルが問われる検定試験です。
(抜粋終わり)
試験の形式については級により異なりますので、ここでは一例として特A級を紹介します。
試験は1次試験と2次試験に分かれ、1次試験ではリーディングとライティングの試験が行われ、それぞれ80点と20点の配点の合計100点満点制限時間120分の試験です。ライティングの単語数は200から250語で、主に国際情勢の中での国連の役割などが出題されます。
国連英検の特徴はその名が示すとおり、出題される問題が国連の組織、活動などに強く偏っている点です。それはリーディング、ライティング、スピーキング(2次試験の面接)全てにわたっています。リーディングの問題では英語の知識を検査する問題というよりは国連のチャーター、組織、活動などについての知識問題さえ出題されます。このためわかりやすい国連の活動と世界(Today’s Guide to the United Nations)という国連に関する概略をまとめた英語のテキストを読んでおくことが必須となっています。
2次試験のインタビュー(面接試験)でも国連あるいは関連する国際問題について諮問されるので、英語の技能以前に国際時事問題を追っていなければ返答に窮することになります。
試験対策としては、前出のToday’s Guide to the United Nationsを何度も読んでおくことに加え、リーディングにはThe Japan Times, Daily TribuneあるいはFinancial Timesなどの英字新聞、Timesなどの英文雑誌でカレントイシュー(時事問題)を追っておく、またBBC, CNNなどでもニューズネタをフォローしておくこと、スピーキング対策には英会話学校などでネーティブの先生を相手に時事問題などを口頭試問してもらいながら口述の練習をすることなどが効果的だと思います。
リーディングのテストの部分は出題される英文の分量が多く、時間内に全て回答するにはかなりのリーディングスピードが要求されます。リーディングスピードを1分間300単語くらいで進めるように意図的に早く読み、問題によってはスキャニングやスキミングで全問解答するペースに調整すると良好です。上述のとおり、面接試験のレベルも高いです。2次試験は東京と大阪でしか行われないので、福岡受験した受験生は2次試験では東京か大阪に上京(または上阪?)する必要があります。
出題される英文の分量、話題の特殊性、合格基準両面からいって、現在おそらく日本で最も難易度が高い英語検定試験です。また問題が趣味的で楽しめる検定試験です。ただし、英語にそれほど興味がない一般の人たちには「それ何?」と言われるかもしれません。外交官試験を受ける、国際公務員になるなど特定の目的を持って受験する人を除いて、国連英検特A級の合格は趣味的なものともいえそうです。
永江俊一
国連英検特A級保持
英会話大名